2011年04月23日
材料の寸法の話~続編~

前回の材料寸法のお話の続きです。(テキストクリックで前回記事が表示されます)
重複しますが石膏ボードの厚さは9.5mm、12.5mmが一般的です。
この中途半端な厚さはインチで測るとそれぞれこうなります
9.5mm品→3/8インチ(8分の3インチ)
12.5mm品→1/2インチ(2分の1インチ)
となります。
※インチ表記の図面では日本のように1未満を小数点で表記せず、分数を使います。
分母は2.4.8.16の4種類なんです。図面の縮尺も日本では1:100〈百分の一)ですがインチ表記では1/8(8分の一)や3/32(32分の3)になるんです・・・。
よく考えればもともとは外国の製品だったのでそのままの規格で作ったんでしょうね
単位だけは『mm』に直して・・・
なので日本の寸法規格には合わずそのまま使っていたんで0.5mmの差ができてしまったんでしょう・・・
余談ですが2×4(ツーバイフォー)工法は言うまでもなく海外の規格です。
材料の断面が2インチ×4インチなので2×4と呼ばれています。
ところが!
一般的に流通している2×4材を測ってみると・・・
38mm×89mmなんです。
2×4だから縦横比は1:2のはず・・・
おかしいです!
ここでインチ表記に直してみましょう。中途半端な数字がスッキリします。
38mm→1 1/2インチ(1.5インチ)【12.5mmの石膏ボード3枚分】
89mm→3 1/2インチ(3.5インチ)
になります。
そうなんです2インチ×4インチで原木を切りだして、1/2(0.5)インチずつ削って製材しているんです。
だから2×4材は実際は1.5インチ×3.5インチ。
ちなみに2×6や2×10も同じく0.5インチ削られています。
家づくりにはいろんな材料がありますがそれぞれいろんな単位で扱っています。
私を含めて業界の人間は慣れてしまって当たり前の事も実は不思議なことが多いんです。
長さも以下の通り
10尺≒3m
12尺≒3.64m
丈三〈じょうさん)≒4m
まだまだいろんな単位や表記があります。
設計に限らず知っていると重宝します。
Posted by あだちけんせつ at 08:02│Comments(0)
│建築雑学