2010年01月26日
暖房のお話~壁の仕上げは大事~
家の中で寒さや暖かさを知る指標として
温度(室温)があります。
暖房の設定温度も〇〇℃って設定しますね。
でも25℃もあるのに寒く感じたり18℃でも
暖かく感じることだってあります。
実は体感温度=室温ではないんです。
体感温度は(室温+天井,壁,床の表面温度)÷2
でおおよそ求められます。
建築士の試験でも出てきますが
『MRT』(平均放射温度)が快適な
環境づくりに密接な関係を持っています。
何それって感じですよね。
要は手を触れてヒヤっとするかしないかなんですが
室温(空気の温度)が高くても壁や床が冷たいと寒く感じてしまうんです。
さらにこの温度差が大きいとより不快に感じてしまうんです。
逆に床や壁をひんやりしない素材で仕上げると
室温を必要以上に高くしなくても暖かく感じるんです。
でもそんな表面温度なんて
測れないし・・・
ここで僕のアイテムが
登場します。
放射温度計です。
直接触れなくても
物体の表面温度が測れる
優れもの!
打ち合わせや現場の
調査で重宝してます・・・
これを使って事務所内を測ってみました(結果は以下の通り)
・床板(チーク塗装品)・・・15℃、ちょっと冷たいかな。
・床板(ひのき無塗装)・・・21℃、素足でもヒンヤリしません。
・タタミ・・・・・・・・・・・・・・・・24℃、ヒンヤリしません。
・サッシ枠(アルミ)・・・・・・13℃、冷たいです。
・サッシ枠(樹脂)・・・・・・・21℃、さすが樹脂枠。
・壁(クロス)・・・・・・・・・・・23℃、室温以下です。
・壁(杉板)・・・・・・・・・・・・27℃、暖かいです。
ちなみに
・薪ストーブ・・・・・・・・・・・238℃、とても触れません。
・薪ストーブの床(レンガ)・・45℃、心地よい暖かさ。
コレを知ってるか知らないかで家づくりは大きく差が出てしまうことでしょう。
仕上げ材にはそれぞれ特性があり適材適所に用いることで
より快適でランニングコストのかからない家ができるんです。
私たちの家づくりはここまで考えて作っています。
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