2011年03月08日
刃物の精度

私たちのつくる家の建具(ドアや戸、家具の扉など・・・)は多くがオリジナルです。
デザインを決めて素材を選び、1本ヽ手作りします。
最近ではシンプルなデザインのものを多く作ります。
建材メーカーでも既製品のドアがあります。寸法も安定していて調整もできる優れものなんですが
やはりデザインやシンプルさ、風合いを求めるとオリジナルになります。
自分たちの家づくりのモットーは本物の木で本物の家を・・・
という訳で当然ドアの枠や敷居(シキイ)鴨居(カモイ)だって作ります!
そこでこれを使っています。
これは引戸の敷居に溝を掘るためだけのカッター(このタイプの刃物はこう呼びます)です。
掘った溝にレールを打ち込むとこんな感じ(サンプルなのでカットしてあります)
敷居:タモ レールはアルミ製打込レール
このカッターのすごいところは溝の巾が調整できるんです!(値段もすごいですケド・・・)
しかも0.1mm単位で!
なんでそんな細かな調整が必要なのか?
敷居に使う木は通常堅木(カタギ)と呼ばれるものが多くタモやサクラ、ナラなどを使います。
樹種によって微妙な固さや無垢の木特有の吸放湿収縮率が違うので調整しなければいけないんです。
だから?と言えばそれまでですが、大工さんは建具の敷居一本を作るのにここまで考えて造るんです。
Posted by あだちけんせつ at 09:06│Comments(0)
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