『サシガネ』という道具。
大工道具にはいろんなものがありますが、材料を切ったり、穴を彫ったりする前に寸法を測る道具が必要です。
そんなときに『サシガネ』と呼ばれるステンレス製の直角に曲がった定規を使います。
実はこの『サシガネ』とっても奥が深いんです。
ただの定規を90度に曲げたものではありません。
屋根の勾配(角度)を決めたり、√(平方根)の計算ができたり、反り返った屋根を決めたり、五角形や七角形だってかけるんです。
目盛は尺貫法と呼ばれる単位でついています(cmのものもありますが・・・)
サシガネには表と裏が決まっていてついている目盛も違います。
表と裏を使うことで本来複雑である計算ができてしまうすごい道具なんです。
形状にもいろんな工夫がされています。断面形状にしてもとてもよく考えられていてさすがです。
この幅も一寸の半分の五分(ゴブ)と決まっていてこの幅を基準にする時もあります。
このサシガネの使用法は『規矩術(きくじゅつ)』と呼ばれ、専門の本も何冊も出ています。
知れば知るほどすごい道具です。
電動工具やいろいろな機械が出来て作業は変わってきましたがこのサシガネはいつでも欠かせない道具です。
関連記事